石川の家づくり

電気代高騰と猛暑対策、断熱窓リフォームの効果

「去年より電気代の請求書が明らかに高い」「エアコンをつける期間が年々長くなっている気がする」。ここ数年、金沢でもこうした声をよく耳にします。電気代そのものの値上がりと、猛暑日の増加。この2つが同時に進んでいる今、家計への影響は決して小さくありません。

今回は、電気代が上がり続ける背景と、金沢の暑さの変化を確認したうえで、断熱窓リフォームがどれだけの効果を持つのかを、私たちメープルホームの考え方でお話しします。

電気代は、もう「なんとなく高い」ではなく「構造的に高い」

近年の電気料金の上昇は、燃料価格の変動や再生可能エネルギー賦課金など、複数の要因が積み重なって起きています。電力会社や時期によって差はあるものの、多くのご家庭で、数年前と同じ使い方をしていても請求額が上がっている、という実感があるはずです。

そしてこの値上がりに、猛暑という要因が重なります。冷房を使う期間そのものが延びれば、単価が上がった電気を、より長い時間使うことになります。「単価の上昇」と「使用時間の増加」が同時に起きているのが、今の金沢の夏の電気代です。

金沢の夏は、電気代への影響という面でも変わった

気象庁の金沢観測所のデータを見ると、金沢の年平均気温は2000年の14.5℃から2024年には16.5℃へ、25年で+1.8℃上昇しました。猛暑日(35℃以上)は3日から22日へと7倍以上に、真夏日(30℃以上)は45日から79日へ拡大しています。

この16.5℃という数字は、現在の東京・大阪(16.5〜16.8℃)とほぼ同じ温暖度です。市場調査は、2000年頃の金沢の住宅について「断熱+耐雪が主題で、夏のエアコン依存度は低かった」と整理しています。つまり、今の金沢の家の多くは、これほど長く冷房を使うことを前提に建てられていません。

冷房を使う日数が2000年頃の約1.8倍近くに増えたとすれば、断熱性能の低い家では、その分だけ単純計算でも冷房にかかる電気代が増えていることになります。値上がりした電気を、より長く使う。これが、金沢の家計を圧迫している構造です。

なぜ、窓のリフォームが電気代に直結するのか

家の中で最も熱の出入りが大きいのは、窓です。冬に室内から逃げる熱のうち窓からの流出は最も大きな割合を占め、夏に外から入ってくる熱は、およそ7割が窓からとされています。

壁の断熱材は数十センチの厚みを持てますが、窓のガラスは数ミリしかありません。壁をどれだけ断熱しても、窓が古いアルミサッシとシングルガラスのままでは、熱の出入りの大部分がそこから起きてしまいます。これが、断熱リフォームの中でも「窓」がまず効果の大きい部分だと言われる理由です。

古い窓を高断熱の樹脂サッシとLow-E複層ガラスに替えることで、夏は外の熱の侵入を、冬は室内の暖かさの流出を、それぞれ大きく減らせます。壁全体を改修するより工事の規模を抑えながら、電気代への効果を実感しやすいのが窓リフォームの特徴です。

金沢で窓リフォームが必要とされる理由

① 古い家が多く残っている

市場調査によれば、対象6市町の人口で最大のボリュームは50代で、50〜60代の合計は30代の2.4倍にのぼります。この世代の多くが、断熱性能の低い窓を使った築30年前後の家に住んでいます。市場調査はこれを「新築一次取得から、建替・リノベ・二世帯化への市場の主役交代」と表現しており、既存の窓の性能を見直す需要は今後さらに広がっていきます。

② 共働き世帯にとって、電気代は「毎月・長期」の負担

30〜40代・共働き・お子さん2人。金沢市のこの世代の世帯年収は520〜640万円程度とされ、市場調査でも総予算の壁が指摘されています。住宅ローンを35年払い続けるということは、電気代もその35年間、毎月払い続けるということです。値上がりする電気の単価と、延びる冷房期間。この2つが重なる中で、窓の性能を上げることは、初期費用がかかっても長期で見れば確実に回収できる投資です。

③ 事業者の多くが、新築中心でリフォームに手薄

市場調査は、金沢の住宅事業者の8割が新築を主軸としており、既存住宅の性能向上リフォームに対応できる体制は業界全体で脆弱だと指摘しています。窓のリフォームは、既存の壁や構造との取り合いを正しく処理できる技術が必要で、どの会社でも同じ効果を出せるわけではありません。

メープルホームの窓リフォーム:新築で培った性能基準をそのまま

「測る」ことから始める

私たちのリフォームでは、まず専門家が現在のお住まいの断熱性能を測定・診断します。どの窓から、どれだけの熱が出入りしているかを把握したうえで、優先順位をつけて改修計画をつくります。すべての窓を一度に替えられない場合も、リビングや寝室など、効果の大きい窓から段階的に進めることが可能です。

スーパーウォール工法リフォームで、窓と壁を一体で

私たちの断熱リフォームの核となるスーパーウォール工法リフォームは、新築で採用しているLIXILのスーパーウォール工法の技術を既存住宅に応用したものです。窓の交換だけでなく、必要に応じて壁の断熱パネルもあわせて改修することで、家全体を新築同等の性能に近づけます。基準としているのはHEAT20 G2グレード(UA値0.46以下)。窓の性能は、この数値を達成するための重要な要素です。

リフォームでも、全棟気密測定

新築でも大切にしている全棟気密測定を、リフォームでも実施しています。窓を交換しても、まわりの取り合いに隙間が残っていれば効果は半減します。工事後に実際の隙間を測定し、性能報告書としてお渡しすることで、「替えたはずなのに効果が分からない」という状態を防ぎます。

壁の中の結露も、あわせて防ぐ

窓の交換にあわせて壁の断熱改修を行う場合、多湿な金沢では壁内結露への配慮が欠かせません。スーパーウォール工法リフォームで使用する断熱材(硬質ウレタンフォーム)には35年の無結露保証が付帯しており、窓まわりを含めた家全体の性能を長期にわたって維持できます。

窓リフォーム後、電気代はどう変わるか

窓の断熱性能を上げると、家全体の温度差が小さくなります。実際に私たちのスーパーウォール工法の家にお住まいのご家族からは、「エアコンのあるLDKと、ない部屋の温度差が1℃ほど」という声をいただいています。窓からの熱の出入りが減ることで、エアコンが外の熱と戦い続ける必要がなくなり、少ない稼働時間で設定温度を保ちやすくなります。

具体的には、こうした変化が期待できます。

  • 冷房の設定温度を下げなくても涼しく感じられ、稼働時間そのものが短くなる
  • 日中留守にしていても、帰宅時の室温上昇がゆるやかになる
  • 夏だけでなく冬の暖房費とヒートショックのリスクも同時に下がる
  • 窓辺の不快な冷気・熱気が減り、リビングの窓際も快適な居場所になる

電気代の値上がりが今後も続くと見込まれる中、窓の性能を上げることは、天候や電力会社の料金改定に左右されにくい、家庭でできる確実な対策のひとつです。

太陽光発電とあわせて、根本から家計を軽くする

窓の断熱で消費電力そのものを減らすことに加え、私たちが提案するパッシブZEHでは太陽光発電を組み合わせることで、電気を「減らす」だけでなく「創る」暮らしをご提案しています。冷房を最も使う夏の日中は、太陽光発電の発電量も最も高まる時間帯です。電気代の値上がりが続く時代だからこそ、消費を減らす窓リフォームと、発電で備える太陽光は、あわせて検討する価値があります。

「なんとなく高い」電気代を、数値で見直す

猛暑日が7倍になり、電気代そのものも上がり続ける今、金沢の家計にとって冷暖房費は無視できない負担になっています。その大部分が、実は窓という一つの部位に集中しています。

窓のリフォームは、家全体を大きく手直しするより費用を抑えながら、夏も冬も、そして電気代にも効果を出せる現実的な一歩です。「請求書を見るたびにため息が出る」という方は、まず今の窓の性能を測ることから始めてみませんか。


出典:気象庁「金沢」観測所データ、国勢調査、住民基本台帳、LIFULL HOME’S住まいインデックス、厚労省国民生活基礎調査ほか(Amigo建築コンサルティング「金沢市域住宅市場調査」2026.06より)/窓からの熱の流入割合は一般財団法人日本建材・住宅設備産業協会の公表値を参考

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